たいていの方は、漆器のお重に詰められたものを想像するのではないでしょうか?
では、そのおせち料理、みなさんはどのように盛り付けますか?
最近では「お重に詰めずに、お皿に盛り付けて出す」と言う方も多いようですが、
もともと正式なおせち料理は「五段重」であったと言われています。
これは、「四段重」に「控えの重」が付いて、「五段重」になったもので、
「控えの重」には上に乗る四段の「補充用の料理」や、「御雑煮のお椀」などを入れます。
しかし、現在では、既製のおせちでも、「五段重」はあまり見られなくなりました。
たいていの既製品は、「三段重」ではないでしょうか?
まぁ、段数を増やすと料理の量が増えますから、これはこれでいいとは思います。
・・・「四段重」だと、数字的に縁起は悪いですけど。
で、詰め方ですけど、「一の重」には「祝い肴」と栗きんとんなどの「口取り」、
「二の重」には焼き物と酢の物、「三の重」には煮物を詰めるようですね。
あ、「祝い肴」とは、黒豆・田作り・数の子などのことですよ。
さて、少し話は変わりますが、
前にも触れましたが、おせち料理には明確な決まりはありません。
まぁ、よく目にする料理は、「お正月には炊事をしなくても済むように」と、
保存性の高いもの(味が濃いものや乾いているもの)が多いですね。
しかし、だからと言って、保存性にこだわる必要はありません。
ですから、おせち料理に御家族の好きなメニューを入れてみたり、
洋風にアレンジしてみたり、時には中華風にしてみたりしてもいいと思います。
また、それは「器」にも言えます。
漆器に盛り付けられた「おせち料理」は、日本の伝統をビシビシ感じますが、
祝う気持ちさえあれば、漆器に限らず、どんな食器でもよいと思いますよ。
だって、「漆器のお重がないから」って、
おせち料理をあきらめるのはイヤじゃないですか?
器など気にせず、おせち料理に挑戦してみてくださいね。